2016年08月05日

御神米

「神米」とは神に供えるために水で洗い清めた白米の事で「洗米」とか「饌米」とも呼ばれるそうです。

※洗米(せんまい、しんまい)は、洗った米をザルにあげ、乾燥させたものです。
昔は、トイレの糞尿を田んぼに撒いて肥料としたので、米も不浄とされ、神仏に捧げる場合は、洗いました。
日々お供えするべきものは、理想的には単なる「食べ物」ではなく「料理」
生米は料理ではないが、洗米は料理という理屈

今回 私はさいたま市の武蔵第六天神社にて頂きました。

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★712年に記された日本最古の歴史書「古事記」には稲の起源がこう書かれています。
国産みを行ったイザナギとイザナミの間に穀物や食物、蚕の女神である大気都比売神(オオゲツヒメノカミ)が生まれました。
するとそこに、高天原(たかあまはら)で粗暴を働いた天照大御神の弟のスサノオが空腹のため食事をもらいオオゲツヒメノカミの所にやってきました。しかし、オオゲツヒメノカミは口や鼻などから食べ物を出していたため、ワザと穢していると勘違いしオオゲツヒメノカミを斬ってしまいました。

すると食物や蚕を司る女神であるため、頭から蚕が、両目からは稲、両耳から粟、鼻の両穴からは小豆、陰部からは麦、尻からは大豆が生まれたと記述されています。

それを種として拾い上げたのが、古事記の中で三番目に産まれたとされる神様である
神産巣日神(カミムスヒカミ)です。

その後、天照大御神(アマテラスオオミカミ)が高天原で自ら作った稲を、瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)に渡して、豊葦原中国(とよあしはらのなかつくに)つまり今の日本の国土に稲作を広めて国を拓きなさいという命を受けて普及させたと記されています。

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★日本書紀(720年)においては
同様の説話が神産みの第十一の一書に月夜見尊(月読命・つくよみ)と保食神(うけもち)の話として出てくる。

天照大神はツクヨミに、葦原中国にいるウケモチという神を見てくるよう命じた。ツクヨミがウケモチの所へ行くと、ウケモチは、口から米飯、魚、毛皮の動物を出し、それらでツクヨミをもてなした。ツクヨミは汚らわしいと怒り、ウケモチを斬ってしまった。それを聞いたアマテラスは怒り、もうツクヨミとは会いたくないと言った。それで太陽と月は昼と夜とに別れて出るようになったのである。

アマテラスがウケモチの所に天熊人(あめのくまひと)を遣すと、ウケモチは死んでいた。保食神の亡骸の頭から牛馬、額から粟、眉から蚕、目から稗、腹から稲、陰部から麦・大豆・小豆が生まれた。アメノクマヒトがこれらを全て持ち帰ると、アマテラスは喜び、民が生きてゆくために必要な食物だとしてこれらを田畑の種とした。


昔から米を含む穀物は「命の糧」であり、国の基盤となる大切な作物だったため、豊かな国の実現と民の幸福を実現するために、神へ豊作への祈りが捧げられるようになり、そこから祭りや年間行事、伝統芸能の多くが誕生したのでしょう。

宮中祭祀も稲作と深いつながりがあり、毎年11月23日に皇居で行われる新嘗祭(にいなめさい、にいなめのまつり、しんじょうさい)は、天皇が稲の収穫に感謝して翌年の豊作を祈る祭りで、その年に採れた米などの穀物やお酒を神に供え その後 供えたものを神と一緒に食すと言うもの。

日本人の生活様式や文化とお米が密接に関係しているのが分かりますね。

posted by かめ忍者 at 21:56| 栃木 ☀| Comment(0) | 郷土玩具・授与品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月30日

ゾウのウンチで合格お守り

宇都宮動物園
栃木県宇都宮市上金井町552−2

ゾウの糞(フン)で作った五角形の合格お守りを、希望者に無料で配布してるのは栃木県の宇都宮動物園です。

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なんとこのお守り本当にゾウの糞を加工消毒し、紙すきの技法で和紙風に仕上げています。
形を五角形にしたのは、ゴウカクにかけて、この形に決めたとのこと。
フンを使うことで「運」を身に着けて合格して欲しいというこだわりの合格祈願お守りが完成!

原材料のフンはこの動物園のアジアゾウ宮子のもので、フンを集め、消毒から紙すきまでこの動物園の職員たちが行ったそうです。

posted by かめ忍者 at 22:30| 栃木 ☀| Comment(0) | 郷土玩具・授与品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月07日

息栖神社の水晶印

東国三社の一つ、茨城県  息栖神社
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(息の文字が「鼻」の形になってますね^^)

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1930年(昭和5年)7月、三笠宮崇仁親王殿下が参拝し「みや桜」を植樹された際に下賜されたという水晶製の印が押されています。
ずっともったいなくて使用していなかったそうですが、ご縁のある皆様の朱印帳へ押すことに最近はなったそうです。
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posted by かめ忍者 at 07:46| 栃木 ☁| Comment(0) | 郷土玩具・授与品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月30日

にぎり福(鎌倉 本覚寺)

おめでたい笑顔の裏には、「愛」「健」「財」「学」「福」の文字が書かれています。
これを買って毎日握れば、愛も健康も財産もしっかり握り込めるという「にぎり福」(一体¥500)。鎌倉駅そばの本覚寺に伝わる正月の縁起物です。一体づつ手書きで作られるお守りです。ずらり並べて売られているので、好きな文字、気に入った顔を選んで買うのがまた楽しい。
本覚寺には七福神の商売繁盛の神「えびす様」を祀る夷堂があり、正月1〜3日の初えびす、1月10日の本えびすは「鎌倉えびす」と親しまれてます。初えびすでは福娘がお神酒や甘酒を振る舞ってくれ、「にぎり福」のほか、福笹、えびすまんじゅう、えびす大福など縁起物でいっぱいです。
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posted by かめ忍者 at 15:38| 栃木 ☀| Comment(0) | 郷土玩具・授与品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月28日

獅子頭守

獅子頭守
カタカタ鳴らして邪気を払う。鎌倉宮にて購入出来ます。

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板材で巧みに作られた獅子頭のお守りで「板獅子」とも呼ばれている。獅子は真っ赤に塗られ、力強い面構えもいい。サイズは大小あます。
古くから「厄(悪いもの)を食べ、幸せを招く」と言われ、今では「厄除け・幸運招来・交通安全・身代り」などの願いを叶えるお守として授与されています。

御祭神の護良親王が戦いに赴かれる際、「兜の中に獅子頭のお守りをしのばせて、自らを守っていただいた」との言い伝えがあり、鎌倉宮のご創建当初から授与されるようになりました。
山形庄内地方に古くから良く似た形の獅子頭があり、おそらくそれを原型として作られたもの。

手に持って上下に振ると、口が開いてカタカタ鳴り、この音が邪気を追い払うといいます。
子供が持って遊んでも自然と魔除けの効果があるわけで、玩具とお守りの2つの要素を兼ね備えた逸品ですね。
posted by かめ忍者 at 08:04| 栃木 ☔| Comment(0) | 郷土玩具・授与品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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